ファッションは「難しい」「センスが必要」と思われがちですが、いくつかの基本ルールとトレンドのポイントを押さえるだけで、誰でも簡単におしゃれを楽しむことができます。この記事では、これからファッションを始める方が知っておくべき基礎知識と、今日から使えるテクニックを徹底解説します。
目次
1. ファッションの基本は「TPO」と「サイズ感」
どんなにおしゃれな服でも、着る場所や状況、そしてサイズが合っていなければ台無しです。
TPO(時・場所・場合)を意識する
- T (Time: いつ): 季節感を意識しましょう。冬に麻素材、夏に分厚いウールなどはNGです。
- P (Place: どこで): シーンに合わせた服装を選びます。大学の授業、バイトの面接、デート、友人との遊びなど、場所によって適切な服装は異なります。
- O (Occasion: どんな目的で): 目的に合った清潔感のある服装を心がけましょう。
サイズ感が最も重要
服選びにおいて、サイズ感は色やデザインよりも重要です。

- ジャストサイズ: 肩幅、身幅、着丈が身体にぴったり合ったサイズ。清潔感やスマートさを強調したいビジネスやきれいめスタイルに基本となります。
- オーバーサイズ: 本来のサイズよりもあえて肩幅や身幅、着丈を大きくしたサイズ。リラックス感やトレンド感を演出でき、カジュアルスタイルやストリートスタイルに欠かせません。
2. スタイルを決定づける「シルエット」の種類
おしゃれに見えるかどうかは、服の組み合わせで生まれるシルエットに大きく左右されます。代表的な3つのシルエットを覚えましょう。
Aラインシルエット

- 特徴: トップス(上半身)がタイトで、ボトムス(下半身)が太いシルエット。アルファベットの「A」のような形です。
- 効果: トップスをジャストサイズにすることで清潔感を出しつつ、ボトムスのボリュームでトレンド感や男らしさを演出できます。
- 例: Tシャツやタイトなニット + ワイドパンツやカーゴパンツ。
Iラインシルエット

- 特徴: トップスもボトムスも細身で、全体がIの字のように縦長に見えるシルエット。
- 効果: スタイリッシュでスマートな印象を与え、身長を高く見せる効果もあります。
- 例: テーラードジャケットやタイトなブルゾン + スキニーパンツやスリムスラックス。きれいめスタイルやモード系に最適です。
Yラインシルエット

- 特徴: トップス(アウター)が大きく、ボトムスが細いシルエット。アルファベットの「Y」のような逆三角形の形です。
- 効果: アウターのボリュームが強調され、小顔効果や脚を細く見せる効果があります。トレンドのオーバーサイズを取り入れる際に最も使いやすいシルエットです。
- 例: オーバーサイズのコートやダウンジャケット + スキニーパンツや細身のスラックス。
メンズファッション基礎知識【ボトムス編】シルエットと種類を知る
ボトムスは、コーディネートの印象の約半分を決めると言われるほど重要なアイテムです。トップスやアウターとのバランス、そしてシルエットの種類を理解することが、おしゃれの第一歩です。
1. 代表的なボトムスの「シルエット」の種類
同じパンツでも、裾に向かってのラインによって印象が大きく変わります。
ストレート
- 特徴: 膝から裾にかけての幅がほぼ均一で、直線的なラインを描きます。最もオーソドックスで流行に左右されにくいシルエットです。
- 着こなし: カジュアルからきれいめまで幅広く使えます。
スリム・スキニー
- 特徴: 太ももから足首にかけて身体にぴったりとフィットするシルエットです。
- 着こなし: 脚のラインを強調し、IラインやYラインを作るために欠かせません。オーバーサイズのアウターと合わせることで、Yラインが際立ちます。
テーパード
- 特徴: 太もも周りにはゆとりがあり、裾に向かって徐々に細くなっていくシルエットです。
- 着こなし: リラックス感がありながらも、裾が細いためだらしなく見えません。きれいめスタイルやビジネスカジュアルにも適しています。
ワイド
- 特徴: 全体的にゆとりがあり、太ももから裾まで幅の広いシルエットです。
- 着こなし: 今のトレンドの中心であり、リラックス感やストリート感を演出します。トップスをコンパクトにまとめることで、Aラインシルエットが作れます。
2. ボトムス選びの「素材」と「丈」のポイント
素材の選び方
- スラックス(ウール/ポリエステル): きれいめ、大人っぽいスタイルに欠かせません。落ち感のある素材を選ぶと、ワイドシルエットでも上品に見えます。
- デニム: カジュアルな着こなしの基本です。濃色(ノンウォッシュ)は大人っぽく、ダメージ加工や淡色はカジュアル・古着系に向きます。
- カーゴパンツ: ミリタリーやワークテイストを取り入れたいときに使います。ワイドシルエットを選び、トップスをシンプルにするとバランスが取りやすいです。
丈感のバランス
ボトムスの丈(長さ)は、靴とのバランスを決定します。
- ワンクッション: 裾が靴の甲に一度軽く触れてシワができる程度の丈感。クラシックで落ち着いた印象になります。
- ノークッション: 裾が靴の甲に触れるか触れないか程度のジャストな丈感。すっきりとしてスマートな印象になります。
- アンクル丈(クロップド丈): くるぶしが見える程度の短い丈感。軽快さや抜け感を演出でき、スニーカーやローファーと相性が良いです。
メンズファッション基礎知識【トップス編】サイズ感とレイヤード
トップスは、コーディネートの印象を大きく左右し、特に「サイズ感」と「重ね着(レイヤード)」のテクニックが重要になります。
1. トレンドを作る「サイズ感」と「丈」
オーバーサイズと短丈
現在のトップス選びのトレンドは、「オーバーサイズ」と「短丈(ショート丈)」に大きく分かれます。
- オーバーサイズ:
- 定義: 肩幅や身幅が身体よりも大きく、ゆったりとしたリラックス感のあるサイズです。
- 着こなし: カジュアルな雰囲気を演出し、体型をカバーする効果もあります。細身のボトムス(スキニー、スリム)と合わせてYラインを作るのが定番です。
- 短丈(ショート丈):
- 定義: ブルゾンやジャケットなどの着丈を、ベルトの位置よりもやや短く設定したデザインです。
- 着こなし: 脚長効果を強調し、ボトムスのボリューム(ワイドパンツなど)とバランスが取りやすくなります。
肩の落ち方(ドロップショルダー)
オーバーサイズのトップスは、肩のラインが本来の位置よりも外側に落ちる「ドロップショルダー」のデザインが一般的です。このゆったり感が、リラックスした雰囲気を生み出します。
2. おしゃれ度を上げる「レイヤード(重ね着)」
重ね着は、ファッションの単調さを解消し、奥行きと立体感を出すテクニックです。
裾出しレイヤード
- テクニック: TシャツやロングTシャツを、上から着るスウェットやシャツの裾から2〜5cm程度見せる方法です。
- 効果: コーディネートに色のリズムとアクセントが生まれます。白Tシャツを使うと、どんなトップスにも合わせやすく、清潔感を保てます。
ミドルレイヤーの活用
- テクニック: シャツの上に薄手のニットやカーディガン、ベストなどを重ねる方法です。
- 効果: 防寒性が高まるだけでなく、アイテムの組み合わせによって知的な雰囲気やこなれ感を演出できます。異なる素材や色を組み合わせることで、スタイルに深みが増します。
インナーのネックライン
- クルーネック(丸首): 最も基本的でカジュアルな印象を与えます。
- Vネック: 首元が開き、すっきりとした印象を与えます。インナーを見せるレイヤードにも適しています。
- モックネック・タートルネック: 首元を覆うことで防寒性が高く、大人っぽく上品な印象になります。アウターと合わせることで顔周りにアクセントが作れます。
3. 代表的なトップスの種類
Tシャツ・カットソー
- 選び方: シンプルな無地が基本。冬場は生地が厚めのヘビーウェイトTシャツや、サーマル(凹凸のあるワッフル生地)のロンTは保温性があり重宝します。
シャツ
- 種類: オックスフォード(厚手でカジュアル)、ブロード(薄手で光沢感がありフォーマル)などがあります。
- 着こなし: 一枚で着る、セーターのインナーにする、アウターとして羽織るなど、着回し力が非常に高いアイテムです。
ニット・セーター
- 種類: ハイゲージ(編み目が細かくきれいめ)、ローゲージ(編み目が粗くカジュアル)に大別されます。
- 着こなし: きれいめスタイルにはハイゲージ、カジュアルスタイルや重ね着のミドルレイヤーにはローゲージが適しています。
これらの基礎知識を組み合わせることで、あなたのファッションは格段におしゃれに、そして楽しくなります。
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